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ツバメの子育てから学ぶもの-夫婦の絶妙な役割分担と家族の絆―

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京都双葉法律事務所は、長岡京に事務所を開設し、開設後、かなりの時間が経過しました。事務所は京町屋風の形式で、住宅地域にあることもあり、事務所には毎年、ツバメが飛来、営巣します。事務所を気付かずに通り過ぎる人は多くてもツバメは見つけてくれるものです。事務所開設以来、多くのツバメが営巣し、100羽を超えるツバメの雛が誕生し、飛翔しました。

ツバメの雛の天敵と言えばカラスで、カラス対策のためあれこれ苦心しましたが、実は、カラス以外に長年のツバメの子育てを観察して恐るべき天敵が存在することを知ってしまいました(最初に知ったときはかなりショックでした…)。

その天敵とは、なんと、ツバメです。

ある日、事務所へ参るとツバメの雛が1羽、巣から転落し死んでいました。転落死かと思い埋葬したのですが、次の日もツバメの雛が転落し死んでいたのです。ツバメの巣は無傷でカラスに襲撃された形跡はありません。「どうして?」と思い、しばらく執務を中止して観察しているとツバメの雛にエサを運んできた母鳥が巣で雄鳥と喧嘩をしています。子育て中にもかかわらず夫婦喧嘩?離婚の危機かと思い、夫婦関係調整調停の申立てが必要かと思っていましたところ、翌日、また雛鳥が転落死していました。

その後、残された最後のツバメの雛(この時は4羽のツバメの雛が誕生していました。)を観察していると、雄鳥がやってきてツバメの雛をつついているように見えます。父鳥が雛にエサを与えているのかと思っていたところそうではありません。その雄鳥はなんと父鳥ではなく雛鳥を殺しにやってきた別の雄鳥だったのです。雌鳥との繁殖に失敗した雄鳥の中には、雌鳥が別の雄鳥との間で設けた雛鳥を殺すことがあるそうです。人間にも恋愛感情のもつれでストーカー行為(※)を続け、深刻な被害を一方的な思い込みにより生じさせる者がいますが、ツバメの世界は、弱肉強食のサバイバル、とても残酷で救い難いストーカーがいることを知ってしまいました。カラスは何とか防げますが、ツバメの場合は、父鳥か別の雄鳥か区別が不能で、対策はお手上げ状態、結局、4匹の雛鳥はすべて殺されてしまいました。

※世の中には、自分の思い込みだけで、自分が正しいと曲解し、一方的な要求をする者がおり、迷惑行為が絶えませんが、ストーカー行為等の規制等に関する法律は「特定の者に対する恋愛感情その他好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨念の感情を充足する目的」でつきまとい等をする場合に適用されますので、つきまとい等の行為の目的が、その他の目的の場合は適用がなく、現行法制上、一方的なつきまとい等の迷惑行為について同法の適用(罰則の適用)には限界があります。勿論、子殺しの雄鳥の目的が同法の目的であるかどうか、本当のところは知る由もありませんが…

他方、ツバメが営巣すると4匹から6匹程度の雛鳥が誕生しますが、毎年、1匹程度は、生育不良により亡くなる雛鳥がいるのですが、6匹の雛鳥を設けても1匹も失うことなく飛翔させる立派な親鳥もいます。その場合は、雄鳥と雌鳥の仲が見ていて微笑ましいほどに大変、睦まじく、夜も一緒に雛鳥の傍で寝て、早朝から特に雄鳥を中心に頻繁に雛鳥たちにエサを運んできます。そういった親の下で生育した雛鳥はすくすくと成長し、逞しく飛翔します。巣立ちの時は、母鳥が優しい声を雛鳥たちにかけますので、ツバメの世界にも間違いなくコミュニケーションがあるのがわかります。人間の世界も同様で夫婦の仲が睦まじく、子供の躾も含め相互の役割を適切に理解し、役割を分担しながら子育てをしている家族の下では、立派なお子さんが排出されています。人の世において最も大切なものは、愛情に包まれた笑顔の絶えない円満な家族の絆であるとつくづく思わされます。やはり最後に大切なものは同僚や友人ではありません。何にも代え難い信頼で結ばれた家族なのです。

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