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企業法務とリーガルコンプライアンスチェック-経営に油断は禁物です!-

Corporate Law
事業経営の過程で、顧客やその他の取引先、あるいは、株主、従業員等のステークホルダー(利害関係者)との間で法的紛争に巻き込まれる可能性は、事業規模が拡大し、ステークホルダーの数が増加すればするほど飛躍的に増加しますので、事業の成長とその規模の拡大を意図される事業経営者にとって、法的紛争の予防の観点から平素のリーガルコンプライアンス(法令順守)チェックは、事業経営において無視することのできない重要な課題となります。
リーガルコンプライアンスチェックは、自己の事業の適法性に関する調査や確認を含みますが、ビジネスの拡大やその安定的な永続を図るためにもスタートアップの段階での自己のビジネスモデルに関するリーガルコンプライアンスチェックは避けては通れない必須の課題ですし、これを怠るとビジネス開始後、一時的にはビジネスが順調に進み成功を収めることができたとしても、早かれ遅かれ、いずれは足元をすくわれ、法的紛争に巻き込まれることになり、倒産や事業廃止を余儀なくされることになりかねません。正に「賽の河原の石積み」のようなものです。
法的紛争に巻き込まれてから対応を検討する事業経営者は、概してリーガルリスクの意識が乏しい能力的には拙劣な事業経営者が多く、慧眼があり辣腕のある事業経営者は、事前にリーガルリスクを最小限に抑制するため、スタートアップの段階や平素の経営方針において、リーガルリスクを回避するためのリーガルコンプライアンスチェックを顧問弁護士に諮る等して適切な対応をされているのが通常であると思われます。
弁護士によるリーガルコンプライアンスチェックとしては、契約書のリーガルレビュー(契約書の内容を締結前にチェックすること)があり、企業法務においては極めて重要な活動ですが、このレビューを適切に実施することにより契約を巡る法的紛争をできる限り抑制したり、仮に、不幸にして法的紛争が発生したとしても自己に有利な紛争解決を図ることが比較的、可能となり、長い目で見ればこのリーガルレビューを適切に励行したかどうかで事業経営に及ぼすネガティブな影響が左右されることも少なくありません。
契約を巡る法的紛争には、このリーガルレビューの不励行に起因するものも散見されます。
但し、契約紛争は、契約書のリーガルレビューだけで回避可能なわけではなく、例えば、ビジネスにおいて店舗設置を目的に賃貸物件を賃借したところ、賃貸人によるハウスクリーニングの不励行や賃貸物件の内覧時の現況確認の不励行により賃貸物件にカビが発生、拡大し、賃借人による店舗の営業に支障が発生した場合等は、契約書に起因する問題ではなく、賃貸人の業務の懈怠による問題ですから、契約書のリーガルレビューだけで紛争の予防を図ることができないのは言うまでもありませんが、このような紛争が発生した場合でも問題の迅速かつ有利な解決を図るため顧問弁護士に予め契約関係の基本となる契約書のリーガルレビューを嘱託することは企業防衛のための不可欠な活動です。
リーガルコンプライアンスチェックとしては契約書のリーガルレビューが代表的なものではありますが、ビジネスに対する行政規制等の確認も特にスタートアップにおいて留意しなければならない問題であり、これを怠ると所轄行政官庁から業務の停止を求められたり、あるいは、刑事事件に発展し、ビジネスの廃止を余儀なくされる等、事業経営者は信用を失い、再起不能の事態に陥ることになりかねませんので、顧問弁護士等を通じたビジネスモデルの適法性の調査、確認もビジネスのスタートアップ及びランニングの過程では必須かつ喫緊の課題となります。
リーガルコンプライアンスチェックは、油断するとビジネスにおいて命取りになりかねませんので格別に注意を払うことが必要となります!
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京都双葉法律事務所 弁護士 中井基之(京都弁護士会所属)
京都府長岡京市滝ノ町1丁目5-14 TEL:075-950-0648
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